「全員、立て!」怒号が飛び交う地獄会議。今、始まる。

転職の神様(笑顔)

「地獄会議」じゃと。うひゃひゃひゃっ!

30代筆者(笑顔)

どこが面白いんだよ

会議は毎月1回3時間ほど。必ず毎月行います。

開催場所は、私の担当店舗のパーティールーム。

みんな。私のつらさが分かるかな?

毎月1度、各店舗の店長たちが私の店に100人くらい集まって話し合うわけ。そりゃ毎回、胃がキリキリするわけだ。

室内、地獄絵図

みなさん、「地獄絵図」って知ってます?

焼け野原の戦場で兵士が血まみれになってあちらこちら倒れていたり、まるで地獄のような状況を意味します。今でいう言葉なら「カオス」ですかね。

画のイメージで言ったらこんな感じ。

すみません画面使っちゃってwww

でも、会議室(パーティールーム)に入った瞬間、こんな映像が目に映るんです。いつも清掃してる自分の店舗のカラオケルームなのにね。おじさんたちがギュウギュウに詰まってて、おえっ

で、ルームのイスに座りながら、仲良くなってきた他店舗の店長さんと雑談すること15分くらい。

「おい、いらしたぞ」

って声が聞こえたら話すのを止めて、室内がキーンと凍り付く。

5秒後、ルームのドアがゴゴゴとゆっくり開いて、

「おう、おはよう。」

「「「おはようがざいまぁすっ!!」」」

ラスボス黒井部長の登場。全員立ち上がって、90度のお辞儀。部長がイスに座るまで、私たち平民あ、奴隷たちは座ってはいけない。

ちなみに黒井部長は30代後半のイケメン。スタイルも良く、今日もスーツをビシッと決めて、外見だけ見たらめちゃくちゃ仕事できそうな感じ。

部長が合図すると、司会役の上司が「よし、座っていいぞ」と声をかける。

それを聞いて、私たちはイスに座る。犬かよ。

時代遅れ過ぎる「唱和」

毎朝、会議があるとか、休日に仕事の連絡が来るとか、そういう会社はこの先、間違いなく無くなっていくか、方向転換を強いられる時が来る。これは私の考えでもあるし、時代の流れでもあると思っている。

そういった時代錯誤もはなはだしい行為の一番が「唱和」だと思った。みんなで声を合わせて社訓を暗唱をする。大声というより絶叫で。

社訓というのは社長のオリジナルソングそのもの。退職した今、おじさんが作った歌は覚えてないし、口ずさむこともない。当たり前だね。

会議では、毎回5名、黒井チョイスで選ばれた店長が他95名の圧力を前にして暗記した曲を奏でる。もちろんアカペラで。

ひとりが間違えたら最初の一人目からやり直し。5人ともバラバラの社訓なので、普通に間違えるし最後まで行けたら「おお~!」ってなる。何がすごいのかもはや誰も分かっていないw

黒井部長のありがたいお話

私が退職すると決まった後は怖いものが無くなったので、黒井部長に「会議の時、部長が入室したら全員立つじゃないですか?あれってどんな気持ちなんすか」と今思うと結構失礼なことを聞いたことがあった。

「まぁ、気持ちは良いよ。当たり前だけどな。でも、誰かがやれって言いだしたわけじゃなく、自然とああなっていったんだよ。」

そして続けて、こう言った。

「立ち上がって挨拶したくないヤツもいるかもしれない。でも俺なら立つ。入室してきた人が尊敬できる人なら、なおさらね。」

私はその時、

「でも私は黒井部長のこと尊敬してません。」

と思ったけど、言えなかったwww

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