「顔面パンチマン」黒トラブル編・第7話

転職の神様

何だか、物騒な世の中じゃのう……。

30代筆者(疑いの目)

物騒なのは世の中じゃない、カラオケ店だ。

同期が客に殴られて骨折

私と同じ職場だった若井社員の同期、熱井(あつい)社員が客と口論になり、殴られて骨折したとの情報が入ってから数日後、毎月行われる地獄会議の日がやってきました。

熱井社員はその会議に満身創痍の状態で出席し、「大丈夫、大丈夫」と笑顔を振りまいていました。

と言っても、顔は包帯ぐるぐる巻きでデカい絆創膏が痛々しい状態だったので、誰もが「コイツもこの会社も色々、大丈夫じゃないな」と理解したと思います。

引用:イカ速

熱井社員は、私の同期でもあるので、詳細を話してくれました。

彼が店長として働く店舗でのこと。

客の退室後、清掃作業中にモニター(カラオケ部屋にある液晶パネル)が粉々に割られている部屋を発見し、急いでその客を探すとまだ店内に居た。

「画面が割れているのは、何か心当たりはないか?」と尋ねたところ、

顔面をグーで思いっきり殴られた。

鼻とアゴの骨が折れて、全治2ヶ月だと。


以前、店内で飲酒ヤクザが喧嘩している黒トラブルを紹介しましたが、熱井社員のように客にボコられる店長は結構います。

おそらく治療費ぐらいは会社負担になるでしょうが(熱井社員には、治療費がちゃんと出るのか怖くて聞けませんでした)、ケガは痛いし、店長なので翌日も出勤しなければなりません。

そのケガがもし完治しないほど大きなものだったら……?

熱井社員は笑顔で「大丈夫」だと言っていましたが、失明したりしても、同じことが言えるのでしょうか?

この時、私は「労災」についてしっかり理解することの大切さと、不毛な争いでの負傷はマイナスにしかならないことを学びました。

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ヤクザVS大学生VS警察官VS店長(私)=カオス。黒トラブル編・第5話

転職の神様

まさにカオスじゃな。一体、何があったんじゃ?

30代筆者(驚愕)

あの日のことは忘れられないよ……。

ヤクザ4名様、ご案内です。

ヤクザって言っても、20代のチンピラみたいなヤツらが4人、金曜の夜にやってきたんです。

夏だったんで、半袖やらノースリーブやらから出ている腕にガッツリ入れ墨が入っているのが見えました。

他の客と同じように受付して、喫煙ルームにぶち込んで、静かに退室してくれれば良いな~、と思っていました。

フリータイムで入室したので、退室時間が読めないのが嫌でした。

結局、朝までいるんだろうなぁ。と考えていたのですが、入室から2時間後くらいですかね、彼らが4人とも受付スペースに出てきたんです。

そのうちの1人が、

「俺のパンチに耐えられたら、酒、飲んで良いぞ?」

って訳の分からないゲーム始めたんです。

で、どうやらそいつが4人の中で兄貴分な存在らしく、舎弟たちの腹に思いっきりパンチしていくんです。

他のお客様も見ていらっしゃいますもちろん。

言い出しっぺの兄貴、なかなかのハードパンチャーで、舎弟3人が受付スペースにうずくまって「うぐぐぐぅ……」って喚いているんです。

金曜日の夜って、土曜日の夜と並んで、カラオケ店は一番混む時間帯なんです。

つまり、お客様がたくさんいる。他にも。

迷惑そうな顔をしながらも、怖くて言い出せない他の客たち。

酔っぱらっているヤクザは、電車内で1人で騒いでいる奴と同じくらいタチが悪いです。彼らは聞く耳を持っていない。

勇敢な大学生、登場。

しかし、その光景を見つめていた大学生らしき1人の勇敢な男性が、彼らにガンを飛ばしているではありませんか。

それに気づいた兄貴分。

「なんだテメェ?お前も腹パン喰らうか?」

本当にパンチしたら、傷害事件なのでさすがに警察呼ばなきゃいけないなぁ、と思ったところで、本当に警察官が登場しました。2人。

おそらく、迷惑していた他の客が呼んだんでしょうね。

警察官の登場に驚いた表情のヤクザ。私の方をキッ、と睨みました。

私じゃない私じゃない。できるだけ関わりたくないんだから。

あ、ちなみに、こういう時、「カラオケ店の店長として、迷惑してる客がいるんだから注意するべきだ!」とかいう人いますが、実はこの1ヶ月前、他の店舗で同じようなことがあり、そこの店長が注意したところ、鼻とアゴの骨を折るケガを負わされた事件がありました。

これ、誇張しているわけじゃなく、本当ですからね。

その店長は、私と同じ店舗で働いていた若井社員の同期でした。まぁ広く言うと私の同期でもある。

そういったことがあったので、こういう時は本当に「逃げるが勝ち」だと思っていました。というか、退職しようと考えていた時期だったので、余計にそう思ったのかもしれません。

警察官と店長(私)

警察官の人って、一般人に舐められないようにするために口調も強めにしているんですかね?

やる気のない(ように見える)私に対して結構あたりがきついんですよ。

「店長さんですよね?しっかり管理しなきゃ?」みたいなこと言ってくる。

酔っぱらってるヤクザの管理がどれだけ大変かアンタの方が知ってるだろ?あと、通報したの私じゃないから。あと、もうこの仕事辞めようと思ってるから。


しばらくヤクザたちと話をして、警察官には防犯カメラの映像も見てもらって、一件落着。

警察官が帰った後は、ヤクザも暴れることなく、カラオケを楽しんでいったようでした。

部屋、めっちゃ汚かったけどね。

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「夫婦喧嘩の仲裁も労働条件に含まれています」黒トラブル編・第3話

転職の神様(ウインク)

個室でケンカしてしまうこともあるじゃろ。

30代筆者(納得)

それが、そうじゃないんだ……。

怒鳴りながら来店

40歳ぐらいのおっさんとおばさんがお互いに怒りをぶつけ合いながら受付カウンターに来るんです。最初は、新手の強盗かと思いましたよ。

そういう「ヤバい客」の受付って、自然と店長がやる流れになるんで、私が対応したんです。

まじめ店長「いらっしゃいませ、タバコはお吸いになりますか?」

おっさん「………………」

おばさん「………………」

まじめ店長「……………」

(えっ。ナニコレ。)

まじめ店長「あの、タバコは、吸われますか?」

おっさん「…………うん」

(あっ喋った。「うん」ってなんだよ。まぁいいやさっさと喫煙ルームにぶち込んどけ。)

まじめ店長「では、こちらの喫煙ルームにご案内させていただ___」

おばさん「別々で」

まじめ店長&おっさん「えっ?」

おばさん「この人と別の部屋にしてください」

おっさん「おい、お前なに迷惑なこと言ってんだよ!!」

おばさん「別に空いてる部屋があるんなら、迷惑じゃないでしょ」

おっさん「………………」

まじめ店長「……ど、どうなさいます、か?」

おっさん「じゃあ、別々にしてくれ」

まじめ店長「あ、ハイ。では、こちらとこちらのお部屋にご案内します」


と、こんな感じで2人は別々の部屋に入室したんです。

私は受付カウンターに戻ってきて、一部始終を見ていた他のスタッフとミニ会議。

結論。

「40歳でこじらせてる夫婦」

お互いに意地を張り合って本音が上手く伝わらないカップル(夫婦)なんじゃないか?という結論に至りました。色んな客が来ますから、大体わかるよね。


お互いの言い分は?

注文のあったメニューをそれぞれの部屋に届けたんですが(もちろんおっさんもおばさんも私が届けました)、そこでお互いの言い分を私にぶつけてくるんです。

おばさん:今日は結婚記念日。なのに旦那は覚えてない。息子(高2)に言われて、旦那が「ハッ!」と気づいた感じにすごくムカついて、口論になった。

(結婚記念日だったんかい。おっさん、うまく取り繕ってくれよ。)

おっさん:結婚記念日だって忘れてたのは悪いけど、あそこまで怒ることないだろ。せっかく息子(高2)が教えてくれて、フォローしようとしてくれたのに。

(うーん。忘れてたおっさんが悪いような気がするなぁ。)

おばさん:ケンカしてる私たちを見て、息子(高2)が気を利かせて、「今から2人で出かけてきなよ」って言ってくれたのに、カラオケって。ああ、カラオケが嫌なんじゃなくて、結婚記念日に行くところがカラオケって。ねぇ。

(複雑だわ店長として。まぁでもカラオケだけって言うのはちょっと寂しいかな。どこかでディナーして、それからならわかるけど。っていうか息子(高2)良い奴だな。)

おっさん:20年前に初めてデートで来たのがこのカラオケ店なんだ。だからここは2人の想い出の場所なんだ。結婚記念日と聞いて、すぐ浮かんだのがここだったんだ。記念日を忘れてたのは悪かったけど。

(なんだって……。結婚記念日を忘れていたのは、おっさん。でも2人の初デートを忘れていたのは、おばさん。なんてこった……。)

そして厨房でスタッフ全員とミニ会議。

あのこじらせ夫婦、結婚記念日なんだってよ。このまま別々の部屋で過ごしてていいのか?何か私たちにできることはないのか?

私の体は、自然と動き出していました。

記念日、おめでとうございます。

奥様を旦那様の部屋に何とか言い訳をして連れ戻し、そのタイミングで、

「「「結婚記念日、おめでとうございまーす!!!」」」

サプライズで2人の記念日を祝うことにしたんです。

他のスタッフも手伝ってくれました。良い店でしょ。

小さめのスポンジケーキを生クリームでコーティングして筆チョコで「記念日おめでとう!」と書かれた粗末なケーキ。

それでも、そんなケーキが人の心を動かすことを私は知っていた。

その後は、2人の部屋に入ることは無かったから、部屋の中でどんな会話があったのかは知らない。

でも、退室後に2人が居た部屋に入ると、ケーキが綺麗に無くなっていたんです。

お皿の上には、2本のフォークが重なって置かれていました。

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【閲覧注意】「ゲロ処理ノンフィクション」黒トラブル編・第2話

30代筆者(話す)

ゲロのことを「爆弾」、ゲロ処理のことを「爆弾処理」、店長のことを「爆弾処理班」と呼ぶよ!

転職の神様(笑顔)

年間だと、どのくらい処理するんじゃ?

年間30~50回ゲロ処理

ゲロゲロ言うのはちょっと嫌なので、これ以降は「爆弾」と呼びますねw

爆弾が設置される時間帯は、お酒が提供される夜から深夜にかけてです。

爆弾設置場所ランキングはこちら。

爆弾(ゲロ)設置場所ランキング

第1位男子トイレ
第2位廊下
第3位カラオケルーム内(利用している部屋)
第4位女子トイレ
第5位カラオケルーム内(利用していない部屋)

説明しますねww

やっぱり多かったのは「男子トイレ」の個室。便器の中に設置して、そのまま流してくれれば良いんですけど、見事に外してある。

ただ、最近のトイレって、水で洗い流せるようにちょっとだけ床が傾いているんです。知ってました?

専用の器具で、男子トイレの床を全部洗い流せる排水溝の蓋を開け、爆弾ごと流せるんです。

だから、思うんです。

「よくぞトイレまで辿り着いた!」と。

水で洗い流すだけですからね。

引用:レクリエ

あ、ちなみに、爆弾には「ノロウイルス」がいる可能性があるので、こういう恰好をして処理します。キャップやゴーグルはしてなかったかな。

年30回はこういう恰好に着替えるってことですねw

ノロウイルス……体内に入った後、小腸の上皮細胞で増殖し、胃の運動神経の低下・麻痺が伴うために主に「腹痛・下痢・吐き気・嘔吐」の症状を引き起こします。潜伏期間は12〜48時間です。


第2位の「廊下」。

これは爆弾処理における最悪の場所です。

なんでわざわざ廊下に設置するんだよ?って思いません?

気分が悪くなって、トイレに向かっている間に我慢できなくなって設置してしまう。トイレに辿り着けなかったパターン。

私が鬼カラオケ店で働いていた時、ガラの悪いおっちゃんが連れてたギャルが廊下に爆弾設置してるところを見てしまったことがある。

そのギャルは爆弾を設置すると体調が回復するタイプのようで、お好み焼きのような爆弾を設置した後、私に向かって親指を立てながらこう言った。

「お兄さん、よろ~!!」

よろ~、ってよろしくって意味だよな?テメェぶち〇してやろうか!?

と思ったけど、逆らっても良いことが無いので着替えることにしました。


第3位は「カラオケルーム内」

これは、ルーム内の客が酔っぱらって設置して、そのまま帰ったパターン。

踏む可能性あるんだから、せめて伝えてくれよww

「カラオケルーム内(利用していない部屋)」が第5位に来ていますが、これはどういうことかと言うと、、、

例えば、あなたが仲の良い人たちと集まってカラオケしていたとします。

同じ部屋に10人くらい。

お酒も深くなり、みんなベロベロに酔っ払い、あなたも気持ちが悪くなるくらい飲みました。

うぇぇ、気持ち悪い。トイレ行こ。

……トイレ、トイレ、

………………といれ、といれ、

……………………toilet、toilet……

……どこ!??!?!?!?

やばい、このままだと廊下に爆弾設置してしまう…………。

みんなのいる部屋に戻るのも嫌だし、あっ。そうか。

【誰もいないカラオケルーム内で爆弾設置しよう!】

というわけです。ニンゲンっておそろしいね。


「女子トイレ」が第4位に来てますが、爆弾に性別は関係ありません。

女子トイレに清掃に入った時に、設置音が聞こえてきて、切ない気持ちになったこともあります。

あ、ウチの店舗は人手不足だったんで、女子トイレも男子従業員が清掃します。

凝固剤で固めて廃棄。

生々しい話ですね。

引用:アマゾン

このような爆弾処理用の凝固剤を使って、爆弾を固めて、専用の使い捨てホウキとちり取り(のようなもの)で処理していました。

この凝固剤を開発してくれた方、本当にありがとうお世話になりました。

これを上からふりかけみたいにかけるだけで、見事に水分が吸収され、粘土みたいになるんです。

あとはそれをまとめて、二重にしたビニール袋に入れて、すぐ廃棄する。

これが、爆弾処理の流れです。

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「たこ焼きヤクザは保護者なの」黒トラブル編・第1話

転職の神様(笑顔)

ほっほっほ。何じゃ「タコ焼きヤクザ」って!

30代筆者(笑顔)

笑い事じゃねーんだよ

店長、いいから、来てください。

久しぶりの休日。

日々の激務で体はどこも痛いし精神的にも辛い。

でも今日は休日。

スーパーで買った刺身をつまみにビールでリフレッシュだ!!

プシュッ……。トクトクトク……。

ゴク……ゴク……ゴク…………。

プっはぁぁぁぁぁぁぁ~!!!うまい!!最高だぜ!!

マグロとブリと、この魚はなんて魚だ?まぁいいや美味い美味い!!あはは!!

…………。

……………………。

……ん?もうすぐ23時か。そろそろ寝……

トゥルルルルル、トゥルルルルル!!

げっ!?

トゥルルルルル!!問うるるるっルルルル!!!

うわ、最悪だよ。はぁ……出るか。

はい。まじめです。なんですか?

……はい。……はい。

……わかりました。行きますね。

カタギじゃねえんだぞ?

酔っぱらっていた私は徒歩で15分かけて勤めていた店舗に向かいました。

火照った顔を冷ますように、夜風が気持ちよく吹いている。

……まぁ、なんとかなるだろう。

だんだん冷静になってきた私は、クレーマー対応のマニュアルを思い出していました。

相手の話を聞いて、心を込めて謝る(フリ)。

相手の言っている問題点を解決する案を提示し、それで納得していただけないか申し出る。

最期にもう一度、謝る(フリ)。

なんて簡単なんだ。余裕じゃねーか。

……着いた。

テロリローンテロリローン。

店内に入ると、いつもの陽気なBGMと共に、怒鳴り散らす声が喫煙ルームのほうから聞こえてくる。

全然ジョイサウンドじゃない。

怒鳴り声の方に近づいていくと、黒シャツのチンピラおっさんが、おばちゃんスタッフに向かってめちゃめちゃキレてる。

まじめ「お待たせしました。店長のまじめと申します」

チンピラ「あ゛?お前が店長か?ゴラァ!」

まじめ「はい。この度は、不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません」

(うっわこの人、上は長袖なのに、下は短パンだ!タバコ消せよバカ)

チンピラ「カタギじゃねぇんだぞ?俺はよ?あ゛!?」

私、あんまり仁侠映画とか見ないし、こういうセリフってよく意味がわからないんですよね。熊を撃つことを生業としてる人?

カタギ…… 仕事や生活が真っ当で着実であること。また、そのような人。 感じで書くと「堅気」。

チンピラ「おい、なんで俺が怒ってんのか、言ってみろよ?」

(怒っている客をさらに怒らせてしまうのは、店員の「とにかく謝っておけば良いでしょ」という態度だ。こういう時の店員は、自分が何について謝っているのかわかっていない。「客が怒っていることに対して謝っている」のでは、客は納得しない。アタリマエ)

まじめ店長「はい。お客様が注文してくださったメニューを退室15分前にお届けしてしまったと従業員から聞いております」

(事前にスタッフに聞いておいて良かったマジで。あっぶねww)

チンピラ「そうだよな?こんな熱々のたこ焼き、カラオケしながら15分で食べろっておかしいよな!?」

まじめ店長「はい。お食事できる時間が短すぎると思います」

(食える食える余裕で。2分で。あと熱々って、メニューに「熱々たこ焼き」って書いてあるだろ目ぇ取れてんのか?)

チンピラ「じゃあどうしてくれんだよ!?もうとっくに時間過ぎてんだぞ?」

(お前のせいでな。)

まじめ店長「申し訳ございません。うちとしましては、今からルーム利用時間を1時間程サービスさせていただきたいと考えております。お客様のお時間さえよろしければ、いかがでしょうか?」

(この時、クレーマーが怒るのは、店員のちょっとした上から目線。例えば「ルーム代は無料にします。12時まで利用していいですよ」と言ったらブチ切れられる可能性もあります。あくまで、「こちらが悪かったので、その分サービスさせていただきたいのですが、いかがでしょうか?」という態度が大切。)

チンピラ「ふん。そうか。子供も12時過ぎまで良いってことだよな?」

まじめ店長「はい。もちろんです!」

(いや聞いてねーわ知らねーわ子供いんのかよ。条例で保護者付き添いでも11時までだわ。ってことは、たこ焼き食うのオマエじゃなくて子供かよ。いやどうでもいいわ)

まじめ店長「(……やばい。このタイミングでもし警察に見回りに来られたら責任は……俺?くそがぁぁぁぁぁ!!!!)」

チンピラ「ん?どうした?」

まじめ店長「いえ、ごゆっくりどうぞ」

夜12時20分、一件落着。

退室10分前コールは急かしているように思われたらまたクレームになってしまうと思ったので、しませんでした。

すると、12時20分になって、チンピラとその家族が出てきました。ああ、奥さんはそんな感じか、だよね。うん。

そして何事もなかったかのように奥さんが会計を済ませ、帰っていきました。

警察来なくてよかった。


これが、休日を返上してクレーム処理をする具体的な例のひとつです。

お酒を飲んでいようが、風邪を引いていようが、行かなければならない。

私はこの事件以降、休日の夜はスマホの電源をオフることにしました。


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カラオケのデンモク壊したらどうなるの?弁償額はいくら?黒トラブル編・第4話

転職の神様(ウインク)

デンモクって、カラオケで使うタッチパネル式リモコンのことじゃろ?

30代筆者(笑顔)

うん。壊しちゃう人がたまにいるんだよね。あれ、結構高いんだ。

JOY PAD(キョクナビ)は10万円

カラオケ市場は、第一興商の「DAM(ダム)シリーズ」とエクシングの「JOY SOUND(ジョイサウンド)シリーズ」の2つが主流です。

エクシングから、JOY SOUND MAX(ジョイサウンドマックス)という新しいモデルが登場した際、上記画面のiPad型のカラオケ用リモコンが登場しました。

大画面で操作性も抜群。

ただ、私が鬼カラオケ店の店長時代にコレを見た時、「画面を壊されそうだな」とシンプルに心配しました。

iPhoneとか落として、画面割れてる人、たまに見かけません?

これは四つ角にクッション素材は付いてるものの、薄い。

落としどころが悪かったら普通に割れるだろうなぁ。

と思っていましたが、その日はすぐやってきました。


私がカウンターで接客しているところに、バッキバキに画面の割れたJOY PADを持った金髪の輩がいるんです。

あっバキバキに割れてる。なんだコイツこえー。

まじめ店長「あの……、もしかして、落として、割れちゃいましたか?」

恐る恐る聞くわけ。そしたら、

金髪「あの、すみません。一緒に来てたヤツにムカついて、画面パンチしたら割れちゃいました」

なにそれ。

はい弁償、弁償。

故意にやったんなら、情状酌量の余地はない。

こういう時の対応はさすがにマニュアルには載ってなかったので、上司に電話。

どう対応すればよいか、いくら弁償してもらえばいいか聞きました。

上司「10万、って伝えて、住所と電話番号控えて、あと免許証をコピっといて」

高っ!?しかもマジで弁償させる気だ。さすがだぜ。


その金髪は、20代後半くらいで、工事現場で働いてるのかなぁって感じ。

10万って結構きついよね。

でも、その金髪、後日やってきて10万を封筒に入れて持ってきてくれました。しっかりしてるのかしてないのかよくわからん。

ちなみにこのジョイサウンドのリモコン「JOY PAD」は画面が割れてしまったら中身が生きていても総とっかえしないといけないので(業者談)、画面が割れた時点で10万弁償になります。

これを聞くと、割ってしまったら何も言わず逃げた方が良い、と思ってしまうかもしれません。

でも、カラオケ店は入会カードやアプリ登録時に身分証や個人情報を登録する決まりがあります。

防犯カメラもたっくさんあるし、逃げられませんww

あ、私が店長だったら間違いなく、即、警察に電話して器物損壊罪で被害届を出します。個人情報もカメラに映った顔も全て提供します。

逃げずにきちんと謝って、お金が無いから許してくれ、って言った方が良いと思いますよ。元店長がそう言ってるんだから、そうしてください。

あと、エクシングさん、液晶パネルの強度上げてくださいwww

DAMのデンモクも10万

引用:DAM

左の「スマートダムデンモク」はLIVE DAMが登場した時に一緒にセットで登場しました。新品価格で10万です。

このデンモク、ご覧になった方はわかると思うのですが、壊そうと思っても壊れません。どう置いてもしっかり自立するように設計されているし、液晶パネルもガラスではなく割れにくい素材でできています。

私の鬼カラオケ店での店長時代に、左のスマートダムデンモクを壊した客は一人もいませんでした。

右のコンパクトなスマートダムデンモクは、壊しても2~3万円で済みます。

ジョイサウンドも、最新のリモコンではなく古いタイプのリモコンなら、壊しても2~3万円が弁償代の相場です。

引用:JOYSOUND.Biz

覚えていて欲しいのは、カラオケ店は場所と機材を「貸し出している」だけだということ。

カラオケのリモコンは、水や衝撃に弱い精密機械です。

扱うときは、「10万円の機械を操作している」と慎重になるべきです。

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