「退職の報告」をビシッと部長に伝えてきてやる!!
おお!ついにラスボス黒井部長との退職面談じゃな!!頑張るんじゃ!!
いざ、退職を目指し戦場へ。
新卒入社の若井社員と、中途採用の私は同じ時期に同じ店舗で働き始めました。
すぐ仲良くなり、聞きにくい給与やボーナスの差のことや、休日や残業などの労働条件についても語り合いました。
若井社員が先に店長として新しい店舗に赴任することになった時は、悔しさもありましたが、嬉しさの方が勝っていました。
その後、私も店長として店を任されるようになり、お互いに忙しい日々を送っていました。
私も彼も、店長を目指して昇進試験を何度も突破し、自分の店を管理する立場になった。
しかし、あまりにも多すぎる業務量に、徐々に心は擦り切れていく。
このままだと、会社に殺される。
肉体的にも、精神的にもそう思いました。
最初は、自分の体力や精神力が弱いだけなんじゃないか?と思っていました。
カラオケ店の店長として働くことを夢を見て頑張ってきたのに、ちょっと仕事量が多いからって、投げ出してしまっていいのか?って。
でも、そうじゃなかった。
理不尽な要求に何も言わず従い続けることこそ、私の弱さだったと気付いたんです。
退職相談ではなく「面談」と言い張る
今だから言いますが、黒井部長もその下についてる部長補佐たちも、付け焼き刃の知識で頑張っている人たちでした。
昨日テレビで見たような内容を参考にして、あたかも自分の経験や知識のように語る。
クソダサい。
特に黒井部長は「言葉」を大切にした方が良いんだよ、という内容のテレビを見ていました(推測)。
今回の「辞意を伝える」という内容は、普通に変換すると「退職の報告」だと思うのですが、黒井部長は絶対にそう呼びませんでした。
「相談」や「面談」と、かたくなに呼んでいました。
黒井部長・部長補佐全員集結。
指定された店舗に到着し中に入ると、ブラック企業オールスターが勢ぞろいしていました。
部長補佐は全部で4人いますが、4人全員来ていました。
黒井部長が集結させたんでしょうから、部長補佐にも何か話が合ったのかな?と色々推測しましたが、その時は分かりませんでした。
しかし、最近気づいたことがあります。
若井社員と私(まじめ社員)との退職の話し合いがどうなるか分からないから、結果が出次第、その場で伝えて、今後の店舗運営の担当をどうするか話し合うつもりだったんじゃないか?ということです。
若井社員と私の店舗はエリア内でも売上トップ1・2の店舗でしたから、そんな重要な店舗の店長2人が同時に辞めるなんて、大損害ですよね。
※都道府県1つを「エリア」と呼びます
本当に2人同時に重要店舗の店長が居なくなったら……と混乱するのを少しでも避けるために、引継ぎ事項をすぐ伝えるため部長補佐4人を集結させていたんじゃないのかな?と思います。