久しぶりにみんなとカラオケ行ってくるよ!
マスクとフェイスシールドは持ったかのぅ?
カラオケ3団体によるガイドライン
私もカラオケ店の店長だったので、なんとなく「日本カラオケ協会」みたいな団体があることは知っていました。
①一般社団法人日本カラオケボックス協会連合会
②一般社団法人カラオケ使用者連盟
③一般社団法人全国カラオケ事業者協会
今回、この3つの団体が協力し、「カラオケボックス等の歌唱を伴う飲食の場における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を出しました。
今後のカラオケ店のあり方がまとめられていましたので、その説明を簡単にさせていただきます。
「歌唱する場ではあるものの、本ガイドラインによる感染症予防対策を講じることにより、人混みや近距離での会話、特に大きな声を出すことによる感染リスクが低減する施設・店舗となることを目指し、入場者の制限や誘導、手洗いの徹底や手指消毒設備の設置、マスクの着用等の要請を行い、基本的な感染対策の徹底等を、施設や店舗管理者に対して強く働きかけを行うものであります。」
要は、「お客に、感染しないよう予防をお願いしてください」ってことだね。
でも気になるのは、最後の一行。
「施設や店舗管理者に対して強く働きかけを行う」
店舗管理者って店長のことですから、まるで、何かあったら責任は店長が取れよ、って聞こえますね。
接触感染のリスク
・ドアノブ等の利用者の手が触れる場所を最小限にする工夫を行う。
・特に高頻度接触部位(マイク、リモコン、タブレット端末、カラオケ機器、テーブル、椅子の背もたれ、電気のスイッチ、インターフォン、蛇口、手すり、エレベーターのボタン、エスカレーターのベルト、セルフドリンクコーナーの設備等)の消毒対策に留意する。
多いな。
ルーム内の客が触る可能性のある場所は、毎回のルーム清掃時に除菌しているので、今まで通りでOK。より慎重に行うぐらいでしょうね。
その他の場所は、「1時間おきに除菌する」ぐらいが実際に可能な対策かな。
カラオケ店って、飲食業の面も持っているから、手が触れる場所は上記だけではない。箸やコップなどの食器類にも注意が必要になってくる。
もちろん毎回、使用後の食器は洗剤で洗っているが、同じ食器を接触する回数自体を減らした方が良い。
これからは、使い捨てできるものを準備しておいたほうが良いと思う。
飛沫感染のリスク
・歌唱者間の距離が十分に確保できるよう、各室における入場人数の制限を行う。室内の適切な換気を行う。また、マスク又は目や顔を覆う防護具を装着しての歌唱を促す。
マスクしながら歌うのが当たり前の時代が来る。フェイスガードかも。となると、カラオケで歌が歌いやすいマスクは当然、呼吸もしやすいだろうから、売れる商品になる。ビジネスチャンス。
・室内の定員が通常の半数以下になるよう入場制限し、積極的に感染リスクを減らす。
どこの飲食店でもやっているように、客と客との距離を保たなくてはいけないので、入場人数を制限する必要がある。半数以下になるようにすると、単純計算で売上も半分以下になる。客単価を上げる施策か、新しい利用スタイルの確立が急務だ。
・室内の座席間隔を、できるだけ2mを目安に(最低1m)以上設け、正面に座れないよう、または、横並びで座るよう椅子を配置する。
本当に「カラオケ店」のことを知っている人がこのガイドラインを作っているのだろうか?不安になる。カラオケルームの椅子はほとんど動かすことのできないソファだ。配置もクソもない。
・(エアコン以外の)室内吸排気設備を常時稼働させる。
コロナの前から常時稼働させている。「コロナ対策として、常時稼働させることにしました」みたいに書くのはやめたほうがいい。
室内清掃中は、必ずドアを開放し、換気を行う。
・上に同じ。清掃中にわざわざドアを閉める店員はいない。
これからのカラオケ店に期待すること
政府の専門家会議は、新規感染者数が減り、対策を緩められるようになった地域では、感染拡大を予防するための「新しい生活様式」が必要として、具体例を示しました。
緊急事態宣言が解除された直後、休業要請が段階的に緩和される方針が各都道県知事から発表されました。
美術館や体育館、野球場や学校などは早い段階から休業要請が緩和され、無観客のプロスポーツや50人までのイベント実施も可能になりました(東京都)。
しかし、接客を伴う飲食店(キャバクラのことですね)やライブハウス、カラオケ、スポーツジムなどは緩和の対象外でした。
ここで、小池東京都知事が言っていた「3密」を思い出してください。
①換気の悪い密閉空間
②多くの人の密集する場所
③近距離での密接した会話
カラオケ店って、これが全部当てはまる最悪の3密施設なんです。
「狭い部屋での長居は避ける」「歌は距離を取るか、オンラインで」って言われた時点でカラオケ店の存在意義が無くなりました。
しかし、このことを受け入れきれずに、今までと同じようにカラオケ店の魅力をアピールし続けたら、カラオケ業界は衰退していくと思います。
今こそ「ピンチはチャンス」。古いな。
私は、カラオケ業界は装置産業だと思っています。
装置産業ってのは充分な装置や設備を整えればそれだけで一定の成果・収益が期待できると見られる産業のこと。
「歌ってみんなで盛り上がるカラオケ」の時代は終わりました。
しかし、カラオケ店は歌って楽しむ場所としての価値しかないのでしょうか。
私はそうは思いません。
コロナ禍で人々の生活様式が変わった今、カラオケ店は新しい価値を提供することができると思っています。
コロナが流行する前、1人カラオケの需要が高まっていましたし、今なら1人でリモートワークをしにカラオケ店に足を運ぶ客もいると聞きます。学生が1人で勉強する部屋として利用する需要もある。
ドリンクバーで注いだコーヒーを飲みながらリモートワーク。
学生ならコーラを飲みながら勉強。
BGMも流し放題だし、気分転換にカラオケも歌える。
眠たくなったらソファを変形させてベッドに。意外と幸せかも。
もはや「秘密の宿泊施設」?
なんて、どうですかね?